データをバックアップする方法および復元方法
WordPressサイトのバックアップは、サイト運営において非常に重要な作業です。テーマやプラグインの更新、セキュリティ上のトラブル、あるいは人為的なミスでサイトが壊れる可能性があります。そんな時に、バックアップがあれば簡単に復元できます。本記事では、WordPressのデータをバックアップする方法と、その復元方法を分かりやすく解説します。
バックアップが必要な理由
WordPressサイトは様々な要因で破損やデータ喪失のリスクがあります。
よくあるトラブル
- ハッキング:サイトが攻撃を受けると、データが改ざんされたり削除されたりします。
- プラグインやテーマの更新失敗:互換性の問題でサイトが壊れることがあります。
- サーバー障害:サーバー側のエラーでデータが消失するリスクも。
- 人為的ミス:誤って重要な投稿やファイルを削除してしまうことも。
WordPressバックアップの基本構造
WordPressサイトは以下の3つの主要な構成要素から成り立っています。完全なバックアップを行うためには、これらすべてを保存する必要がありますが、一般的にはデータベースのバックアップで十分な場合が多いです。
- データベース
投稿、固定ページ、コメント、設定情報など、動的なデータが保存されています。
- ファイル
- テーマファイル(
/wp-content/themes
) - プラグインファイル(
/wp-content/plugins
) - メディアファイル(画像や動画など、
/wp-content/uploads
)
- テーマファイル(
- 設定ファイル
wp-config.php
:データベース接続設定やカスタム設定が保存されています。- .htaccess:URLリダイレクトやセキュリティ設定に使用。
WordPressバックアップの取得方法
バックアップの取得方法はいくつか用意されています。ご自身のサイト規模や必要なデータに合わせて選択してください。
WordPress管理画面を使う
WordPressには「エクスポート機能」が標準搭載されています。この方法では、投稿やページの内容をXML形式でエクスポート可能です。
管理画面にログイン
WordPressダッシュボードにアクセスします。
エクスポートを選択
「ツール」→「エクスポート」をクリック。
エクスポート内容を選択
投稿、固定ページ、カスタム投稿タイプなど、保存したいデータを選びます。
ファイルをダウンロード
「エクスポートファイルをダウンロード」をクリックして、XML形式で保存します。
- 保存されないデータ:テーマ設定やプラグインの設定、メディアファイルは含まれません。
- 目的:投稿や固定ページの保存に特化。
プラグインを使ってバックアップを自動化
- All-in-One WP Migration:サイト全体を簡単にエクスポート可能。
- UpdraftPlus:初心者にも使いやすい。
プラグインをインストール
「プラグイン」→「新規追加」から「UpdraftPlus」を検索してインストール&有効化。
バックアップを開始
「設定」→「UpdraftPlusバックアップ」を開き、「今すぐバックアップ」をクリック。
保存先を選択
Google DriveやDropboxなどのクラウドストレージにバックアップを保存できます。
バックアップをダウンロード
ローカルPCにもバックアップを保存しておきましょう。
プラグインで定期的にバックアップを実行している場合、サーバー内にバックアップデータが大量にストックされてしまいます。バックアップのデータは容量が大きくなりがちなのでサーバーを圧迫する可能性があります。
サーバー&FTPで完全バックアップ
手動でのバックアップは、完全にデータを保存したい場合や、特別な設定を守りたいときに最適です。
必要なツール
- FTPクライアント(FileZillaやCyberduck)
- サーバー管理ツール(例:phpMyAdmin)
WordPressバックアップの復元方法
サイト上でトラブルが発生した場合、次の手順で復元を行います。
トラブル時のバックアップの復元は最終手段です。まずはトラブルの原因を特定して、修繕を試みてください。原因がわからず対応手段に困っている場合にはプレミアムサポートをご利用ください。
管理画面で復元(エクスポート機能を使用)
エクスポートしたXMLファイルをインポートします。
プラグインを使った復元(UpdraftPlusの例)
サーバーやFTPでの復元
よくある質問
小規模サイトでは十分ですが、大規模サイトには有料プラグインがおすすめです。
最新の3~5件を保存し、古いものは削除しましょう。
バックアップファイルが大きい場合、以下の方法を試してください。
- 分割バックアップ:プラグイン(例:UpdraftPlus)でデータベースとファイルを別々に保存します。
- サーバーの管理ツールを利用:cPanelやPleskのようなツールを使って直接ダウンロードします。
- FTPを使用:FTPクライアントで分割ダウンロードすることで、失敗を防ぎます。
サーバーが完全にダウンしている場合、次の手順で対応します。
保存先は複数用意するのが理想です。
- クラウドストレージ(例:Google Drive、Dropbox)
- 外付けハードディスクやローカルPC
- サーバー外のリモートストレージ
まとめ
WordPressのバックアップと復元は、サイト運営を安全に行う上で欠かせない作業です。特に、テーマ変更やプラグインの更新前には必ずバックアップを取るようにしましょう。